2006年07月14日

中南米ハリケーン支援 第5報

メキシコのクワテモックさんによると、メキシコ連邦政府や州政府のハリケーンスタンの被災者への対応が大幅に遅れています。5月22日にMUPから出された公式声明の邦訳です。尚、訳は翻訳ボランティアの方による仮訳です。

MUP(Movimiento Urbano Popular;都市住民運動)の公式声明

チアパス州のハリケーンStan(スタン)の被災者の惨事に対するメキシコ連邦政府と州政府の対応のずさんさ

南東メキシコ、特にHuixtla(ウイキシトゥラ市)、Cacahuatan(カカウアタン市)、Motozintla(モトシントラ市), Tapachula(タパチュラ市)といったチアパス州で、ハリケーンスタンが巻き起こした惨事から8ヶ月たったが、メキシコ連邦政府、および州政府の対応は、依然として人々の需要を放置したままである。政府にとって唯一の重要視する被災者はカンクンの豪華なホテル業者のみのようだ。 彼らは保険会社から保険金を受け取った上に、連邦政府や州政府からさまざまな援助を受け取った。その一方で、チアパス州の貧しい人や一般的に台風の被害を受けた人々は、後回しになっている。60,000以上の家屋が損害をうけたことだけでなく、200人以上の死者や、コーヒーの収穫の大きな損失、バナナや穀物畑の破壊、本日現在機能していない学校などに対しても、メキシコ政府はすみやかな対応が必要となっている。
 
それゆえ被災者は政府に必要な支援を求めて組織化される必要があった。これはさまざまな所で政府に回答を求めて戦ってきた被災者の事例である。モトシントラで数日前に起きたことと同じように、この災害の対応要請には弾圧でもって応えられた。さらに30人が逮捕される事態になった。罪状はこの6年間でよくこういった人々を逮捕するのに使われてきたもの、つまり“各種交通機関に対する襲撃”だった。警察は女性や多くのこどもの存在をほとんど重要視せず、同様にして市民に弾圧をくわえた。タパチュラ、Trinitaria(トリニタリア)、Escuintla(エスクイントラ)では、被災者が抗議しようと集まったところに、警察によるさらなる弾圧が行われた。

チアパス州は大きな災害をもたらせた自然災害、すなわちハリケーンスタンに苦しんできた。しかしさらに、メキシコ政府という脅威からも被害を受けた。メキシコ政府がチアパス州に厳しい態度をとったのは、市民の大半が貧しいことや、その地域には多くの旅行者を呼ぶホテルもなく、“Riviera chiapaneca”(観光資源になるもの)もなかったからであろう。よって被災者は絶望し、Suchiate(スチアテ)、Hidalgo(イダルゴ)などのグアテマラ国境で、交通を妨げ、政府の注目を得ようとした。数日前には解決を求めて州政府の建物の前でこどもたちがハンガーストライキをしているという悲劇的光景がみられた。そういった動きがあったものの事態に無関心な市警察、州警察、連邦州当局は、見向きもしない。当局側は、被災者支援によって取引をし、進行中の選挙キャンペーンに利用することばかり関心があるようだ。そうして実質的な援助はわずかにしか行われなかった。さらに被災者は取引を妨げることのないよう、公式な避難場所であるタパチュラ市場を追い出され、再び危険の残る地域に住まわされた。もっとも運のよかった恵まれた者は、支援として金を受け取ったものもいた。もっとも重大なことは、泥やごみであふれた川がまだ整理されておらず、川が危機的状態にある、ということだ。チアパス州の520kⅿのごみの流れる川について、政府は次の雨季までに整理をする、と約束していたが、まだ10%しか達成されていない。次の雨季がくると危機に瀕した流域は拡大するというのに、50kmちょっとしか済んでいないのだ。そしてそのシーズンはもう始まっている。Suchiate(スチアテ)、Cacahoatan(カカオアタン)、Coatan(コアタン)、Coatancito(コアタンスィト)、Huixtla(ウイキシトゥラ)、Cintalapa(シンタラパ)、Vado ancho(バドアンチョ)、Belisario(ベリサリオ)、Novillero(ノビジェロ)、Los Arenas(ロスアレナス)、Tepuzapa(テプサパ)、Tuzantan(テサンタン)、Zunateco(サナテコ)、Pumpuapa(プンプアパ)にいたる川の清掃は、亀の様なのろさで進められたので、もう最初の雨季の洪水が起こってしまった。ハリケーンのシーズンが始まると、住民への危険はさらに増す。

このように政府は要請、クレームなどの対応をおろそかにしてきた。問題を解決し、責任を果たすことよりも、裏切り、弾圧することのほうに重きをおいているようである。Organiciones Indepemdientes de Chiapas(チアパス独立機関)、Asociacion de Productores(A.C)(生産者協会)、Asociacion Agricala del Café(コーヒー生産者協会)、Los Fruticultores del Soconusco (ココア生産者)、las Asociaciones de productores de Platano(バナナ生産者協会), de soya(豆生産者協会)、la Asociocion de Agrosilvicultura(農林業協会)、さらにlos Colegios de Ingenieros Civiles(市の学校の技師の協会)、Arquitectos (建築家)、Abogados del Estado(州の弁護士)の各連合などの組織を通して政府のよい回答を得ようとしたが無駄であった。それゆえ、ココア産業、海辺、山地の被災者の委員会の代理人が内務省の建物の前でハンガーストライキを起こし、約束を取り付けることもあった。

ハリケーンスタンから8ヶ月がたつが、十分な住居はなく、川は依然としてごみであふれており、被害を受けたことは忘れられている、といわざるを得ない。我々はまずは州政府に、続いて国や各都道府県に訴えてきた。政府は被害者の惨事に対し、犯罪に匹敵するような怠慢な対応をしてきており、援助をするという甘い口実で被災者をもてあそんできたからだ。我々は次のハリケーンのシーズンがくる前にできるだけ責任のある行動をとりたい。

今日我々は彼らがその苦悩や不安から解放されるように、この訴えを国連の国際機関やCNDH、CIDH、国際報道機関に届けようと思う。

我々MUPは、Atecoの住民が苦しんだ暴力的糾弾について、そして政府がおこったことを覆い隠し、曲げようとしてたくさんの嘘をついているということを述べずしてこの公式声明を終わらすことはできない。

被災者たちに即座の対応を求める!これ以上だますことも遅らせることも、政治的にもてあそぶことも必要ない!チアパス州の川を清掃するように!抑圧をやめよ!チアパス州の、そしてメキシコ連邦の政治犯を解放するように!不当に追い出された外国人が戻れるように!

全国民の結集を

Movimiento Urbano Popular
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2006年05月19日

中南米ハリケーン支援 第4報(5/19)

CODEは2005年10月初旬に中南米(メキシコ・グアテマラ・ホンジュラス等)で甚大な被害を出したハリケーン・スタンの支援募金を開始したところ、約12,000円のご寄付が寄せられました。募金総額は限られていましたが、CODEの海外研究員であるメキシコ人のクワテモックさんに全額を託しました。尚、託した寄付は被災地にいる被災者の団結を呼びかけるリーフレット作成のために使われました。以下は5月12日のクワテモックさんからのメールの邦訳です。

小切手は送って下さった数日後に受け取りました。ありがとうございました。私たちはそのお金を、Chiapasにいるハリケーン・スタンの被災者との団結を呼びかけるリーフレットを作るのに使おうと考えています。

これはハリケーン・ミッチ以来、この地域で最悪の災害でした。1500人以上の人々が亡くなり、メキシコ、グアテマラ、ホンジュラス、ベリーズに何千人もの被災者を出しました。ほとんどの死者はメキシコとグアテマラの人です。メキシコではCoatan、Huixtla、Tapachula、Cacahuatanといった地方自治体が最も被害を受けました。約20万人が家を失いました。数ヶ月経っても、ほとんど何もなされていません。被災者の大半はまだキャンプや仮設住宅か、友人や親戚の家にいます。250以上の学校が壊れ、まだ再建されていません!最も重要なことは、川がまだ修理されておらず、ゆえにこの地域で雨が降り始めると、新たな洪水が発生する可能性が高いのです。

3週間前、被災者たちは政府の注意を引くため、2日間にわたりメキシコとグアテマラの国境を「封鎖」しました。彼らは新しい約束を取り付けました!それから、昨日までの10日間、注目されないことに抗議して子どもたちのグループがハンガーストライキをしていました。問題は、政府がカンクン(Cancun)地域でのハリケーン・ウィリアムによる被害を優先していることなのです。国際的に有名な重要観光地であるため、政府はほとんどの資金をそこへ使ってきたのです。私たちは、必需品、衣服、医薬品、ノート、ペン、学校の教材といったものをChiapasになんとか送ってきました。しかし、彼らはまだとても困っているのです。このようなことをお伝えすることが大変残念です。

その他の地域については、先月コロンビアのValley of Caucaの地域で大雨による地滑りが起きました。Yombo、Jamundi、Guacari、Rio Frio、Zarzal、Yotoco、Restrepoといったいくつかの地方自治体で被害が出ました。Cali-Buenaventuraという道路も数カ所被害を受けました。600世帯が家を失い、29名が亡くなりました。またお便りお待ちしています。 クワテモックより
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2005年10月31日

中南米ハリケーン支援 第3報(10/27)

 CODEが支援する中南米ハリケーン被害についてCODEの海外研究員であるメキシコのクワテモックさんより連絡がありました。下記に邦訳したものを掲載いたします。

10月25日
 過去数年の間に多くのハリケーンが来ましたが、毎年一つぐらいが最も高いレベル5に達しています。(それに比べて)今年は6つのハリケーンがレベル5を記録しました。これは驚異です。

 昨日Chiapasで71人の遺体が発見されました。Cozumel、Isla Mujeres(Island of women:女性の島)、Cancunといった楽園は幻だったかのようです。ほとんどの業務(service)はストップし、食糧と持ち運び可能な水が不足しています。それに、多くの小さな町が実質的に地図から"消えて"しまいました。

 現在犠牲者を助けるために大仕事が始まろうとしています。長い道のりです!ユカタン半島地域には150万人もの被災者がいます。何千件もの家が破壊されましたが、私たちがそれよりももっと気にかけているのは大勢の人々の生計が絶たれてしまったことです。例えば農民はプランテーション農場を失い、漁師はボートなどを失いました。この大悲劇を前にして、この国全土が衝撃を受けています。私たちは可能な限りのあらゆる支援を集めようとしていますが、ご存じの通り、私たちに出来ることは困っている人々のニーズを満たすのに決して十分ではありません。私たちはいくらかの物質的・精神的支援を提供することが出来ますが、被災者の生活を立て直すには何年もかかるでしょう。個人的な被害(personal losses)や、親族が亡くなった人々は言うまでもありません。

メキシコからクワテモックより

「中南米ハリケーン」救援募金にご協力下さい
 郵便振替:00930−0−330579 加入者名:CODE
 *通信欄に「中南米ハリケーン」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます
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CODE海外災害援助市民センター
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中南米ハリケーン支援 第2報(10/25)

 今月4日にメキシコに上陸したハリケーン・スタンの被害状況についてはお伝えしましたが、新たに22日に上陸したハリケーン・ウィルマについてCODEの海外研究員であるクワテモックさんより被害状況と救援の要請がありました。
CODEはこれを受けて、ハリケーンによって被害を受けた中南米に対して37回目の災害支援を行うことを決めました。併せて、中南米ハリケーン支援のため、救援募金を行います。皆様のご協力をお願いします。

10月22日
 南米ではハリケーン・スタンからまだ復興していないが、過去150年間で最も強いと言われているハリケーン・ウィルマ(Wilma)に現在直面している。98年にホンジュラスを襲い、被災者220万人、死者1万5千人の被害を出した史上最大級のハリケーン・ミッチは420ミリの降水量をもたらが、ウィルマは590ミリの降水量をもたらしている(スタンは360ミリ)。

その直径は800キロで、直径の中にトルネードや小さなハリケーンも混ざっている。ハリケーンの目は55キロの広さがある。その風は時速300キロかそれ以上である。現在ユカタン半島(Yucatan peninsula)、特にCozumelやCancunが位置するQuintana Rooを通過していて、コスタリカやニカラグアでも雨が降っている。現在ユカタン州とCampeche州では特に警戒が必要である。スタンはChiapasの地域を6時間で通過したが、ウィルマは半島を36時間かけて通過する見込みである。

通常ハリケーンは1時間に21キロから25キロのスピードで動く。ウィルマはとてもゆっくりで、1時間に6キロから7キロかけて通過する。このことは台風が通過する場所に長く滞在することを意味する。先行きが不安で、私たちはみなとても心配している。
キューバでは、すでに50万人の人々が島の東部から避難した。ハイチやジャマイカでは、死者が出た。私たちはこの前代未聞で巨大なスケールのハリケーン、ウィルマの影響をとても案じている。

10月23日
 ウィルマは現在、メキシコ湾に向かってゆっくりとした速度を保ち、キューバやアメリカのフロリダ方面へ進んでいる。Quintana Rooでは、100万人以上の被災者が出て、電話や電気、そして道路のほとんどが破壊された。食料や水はどこでも不足している。Cancunでは水位は大きなホテルの3階まで届いた所もあり、住居も破壊され、人々は緊急に他の住居に避難する必要がある。コミュニケーションが遮断されたために、Quintana Roo, Yucatan, Campecheの多くの場所の現状についての情報が不足している。そして新たなハリケーンが現在近づいている。今回初めてハリケーンの名前が、ギリシャ文字のアルファベットを一巡した。ウィルマ(Wilma)はアルファベットで最後に使われたハリケーンの名前である。次のハリケーンはAから始まる、ハリケーンアルファ(Alpha)で、現在カリブ海で発生している。
(クワテモックより)

現地より情報が入り次第、お伝えいたします。

「中南米ハリケーン」救援募金にご協力下さい
 郵便振替:00930−0−330579 加入者名:CODE
 *通信欄に「中南米ハリケーン」と明記してください。
募金全体の15%を上限として事務局運営・管理費に充てさせていただきます
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CODE海外災害援助市民センター
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中南米ハリケーン支援 第1報(10/10)

 CODEはパキスタンでの地震の被害状況、支援状況を報告してきましたが、今月4日にメキシコに上陸したハリケーン「スタン」の被害状況についても、CODEの海外研究員であるクワテモックさんより報告が来ました。

ハリケーン「スタン」はメキシコやその周辺国のグアテマラやエルサルバドルで大きな被害をもたらした。その後相次ぐハリケーンによる集中豪雨と土砂崩れにより、被害はさらに拡大、エルサルバドルで2日に発生した大規模な火山噴火は、状況をさらに悪化している。

8日付けのクワテモックさんのメールによると、グワテマラは洪水や地滑りで被害が最もひどい。多くの被災者は、田舎にすんでいるアメリカンインディアンで、非常に貧しい低開発地域の人々である。

メキシコでは、チアパス州、ベラクルス州、タバスコ州、オクサカ州、グエレロ州、プエブラ州、カンペチェ州の464の市政機関が被災している。110万人以上の犠牲者が避難しており、いままでのところ多くの町がまだ孤立しており、彼らが生存しているかどうかの情報はない。雨はまだ降り続いている。洪水と地滑りにより、30万の家がひどく倒壊し、橋、道路、学校や病院も同じく倒壊している。すでにチアパスに援助の要請を出している。どの被災地においても、支援のニーズが高く、そのニーズの収集に全力をあげている状態。

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CODE海外災害援助市民センター
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